いけころし~伊達男捕物帳~

電子新聞momottoで連載開始!

岩手日日のウェブサイト『Iwanichi Online』の電子新聞・momotto 
こちらで3月から書下ろし時代小説を連載します。

いけころし~伊達男捕物帳~

毎週水曜日更新。次の更新日までの一週間は無料で読むことができます。

第一話は人の腕を喰う猟奇殺人!

赤羽、新堀川のほとりで男が刺殺される事件が起きた。
しかも下手人は、男の右腕の肘から先を切断、
指の形が分からないほど黒焦げに焼いたうえ喰ったという。
早朝、小山万五郎が現場に着くと、くっきりと歯型の付いた男の腕が遺体のそばに転がっていた。
猟奇殺人の下手人は?
捜査を開始する万五郎であったが、下手人は意外な人物であった……。

個性的な登場人物たち!

小山万五郎
小山万五郎・おやままんごろう(31)……臨時廻り四番組の若同心。田村藩江戸屋敷詰めの藩士で、臨時廻り四番組に出向している。臨時廻りでは上司である岡川三左衛門との人間関係に悩んでいる。すらっとしたやさ男。その上、お洒落とくれば女受けが悪いわけがない。しかし、当の本人は草食系。伊達姿は女の気を引くためではない、と言っている。久四郎と出会い、本当の正義とは何かと模索し始める。臨時廻りとは……市中を巡回し犯罪捜査、逮捕にあたる者で、京橋の八丁堀にある組屋敷に居住する同心。定廻り、臨時廻り、隠密廻りに分類され、これを三廻りという。時代劇で活躍する八丁堀同心とは定廻り同心のことで、臨時廻りとはその名の通り定廻りの補佐であり、大きい事件がない時は基本的に暇である。本来は定廻りの勤めが終わった年配者がなるのが慣例だが、万五郎は将来性を見込まれ同心見習いという意味でひとまず臨時廻り預かりとなった。そのため、他の臨時廻りとは歳がひと廻り以上違い、居場所がないわ使いまわされるわで早く辞めたいと思っている。
久四郎
久四郎・くしろう(28)……全身刺青の駕籠かき雲助。昔は西国大名の剣道指南役だったが、酒乱で事件を起こし国外追放。箱根で駕籠かきになる。知識と剣術の腕は、雲助仲間から慕われる存在。悪人視点から観る独特の倫理観は、万五郎に影響を与える。雲助とは……くもすけと読む。定まった住所がなく雲のようにあちこちをさまよっているからとも、また、網を張って客を待つのが蜘蛛のようであるからともいう。江戸時代、宿場や街道で駕籠かきや荷物運搬などに従った人夫。人の弱みにつけこむ、たちの悪い者が多かったところから、無頼の者たちのことをもいう。任侠者。
coming soon
次吉・じきち(31)……鳶職人。体格は小柄であるが、知恵が働き勘が鋭い。人なつっこく平和主義である次吉は、水と油の万五郎と久四郎にとっていい中和剤。また、その顔の広さは、事件解決の手助けとなる。次吉の無理な頼みを皆が笑顔で快諾する姿は、傍から見ていても不思議なほど。
coming soon
お松・おまつ(24)……飯盛り女。飯盛り女にしておくには勿体ないほどの美貌の持ち主。だが、お松は飯盛り女の傍ら、夫(仙台藩士・立目丈五郎)の仇である早川文左衛門を探していた。

いけころし ~伊達男捕物帳~

著:吉田真童
毎週水曜更新

1828年の江戸を舞台に描く捕物帳シリーズ。
臨時廻り同心の万五郎と雲助の久四郎という、生きる世界が全く違う二人が悪人を捕まえる。生かすも人、殺すも人、しかしそれを裁く人間が真の正義を知っているのだろうか? 二人は模索しながら反発し時には協力し、それぞれの正義に従って悪を成敗する。